ハイヤーは走るホテルとも呼ばれる

ハイヤーとはどのような車両かと聞かれて、詳細を分かりやすく述べることができる人は少ないと思われます。周りの人に聞くと、「タクシーのような気軽さはないけど、タクシーのように乗客を目的地まで運んでくれるもの」と答える人が大半でした。その答えは正解といえますが、実際のところはハイヤーの魅力そのものがまだ世間に伝わっていないような気がします。詳しい人に聞くと、「ハイヤーは走るホテル」といっていました。この答えは分かりやすく、的を得ています。

ハイヤーが走るホテルといわれる理由は、ホテル業務全般とハイヤー業務が似ているからそういわれるのでしょう。高級ホテルに到着すると、ドアマンがドアを開けてくれることや、英語の堪能なフロントがいること、そしてさまざまな心遣い……これらのことがすべて行われているからです。ホテルのような広々とした空間ではなく、車両という決まった空間ではありますが、そこにこれらの業務が凝縮されています。それらを乗務員はひとりでこなしていきます。

そして、忘れてはならないのが、「走るホテル」の走る部分です。車両なので最優先される業務内容は車両を走らせること。それも目的地まで安全に行うことが鉄則です。ハイヤーの乗務員の方と接すると、ホテル業務を行ったとしてもスムーズにこなせるような方が多いように感じます。ひとりで車両の運転から各種サービスをしていかなければならないため、請け負っている内容が幅広い。それもお客様とマンツーマンであるため、誰かに任せたり、誰かがしてくれたりするというような甘えは許されません。よくいえば、ダイレクトに乗務員の仕事内容も分かりますし、評価も自分個人に向けられたものだといえるでしょう。褒められるようなことがあれば、それはすべてその乗務員の仕事の素晴らしさあってこそと言えるかもしれません。

近年は、感染症対策業務も加わってさらに忙しさが増しているといえるハイヤー業務、細やかな気遣いがなければお客様の感染症対策はできないでしょう。乗車前と後の消毒くらいでは、手についたウイルスの対策しかできません。車両という狭い空間のなかで、安心できる空気を作り出すことも必要です。そのため、空間除菌効果の高いオゾン発生器を使用するなど、安心して乗車できる対応策を取っています。ハイヤーに乗車されるお客様のなかには高齢者の方や基礎疾患を持たれている方も多いので、これからも欠かせない感染症対策です。